
海外で勉強するため、高校留学を取り扱うエージェントに費用見積りをしてみたものの、金額が高いことは分かるけど、納得できる料金かどうかは分かりづらくないですか?
高校留学をするには、学校の授業、滞在をはじめ、渡航するための航空券や、海外生活に必須の保険費用など、それぞれ項目別に必要な金額が違います。
私立、公立のどちらがおすすめなのか、高校留学に必要な費用を安くするには、学費が安い国や学校を選ぶべきなのか。
ちょっとインターネットで調べてみると、高校留学でも費用が安くておすすめはずばりココ!なんてうたい文句を見かけますが、はたして本当におすすめできるものなのか、元留学エージェントの私が確認してみました。
お問合せの多い高校留学でも使える奨学金の有無。中学生、高校生で給付してもらえる奨学金についても調査。あなたが奨学金を受け取り、高校留学するにはどんな手続きが必要なのかも紹介します。
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高校留学をするにはいくら費用が必要なのか、分解して考える
高校生が海外の公立高校に1年間、留学をすると約300万円は少なくともかかります。すごい金額ですよね。
実際に高校留学エージェントに費用見積を依頼して、比較しようとしたら…
トータル費用が日本円でいくらなのかは分かるようになっています。
でもその内訳は、費用項目に見慣れない「手続き代行」や「現地サポート」の文字が並んだり、
費用が「日本円」のところもあれば、「ドル」などの外貨だったりします。
これらに惑わされないように、見積の比較をする時に大切なポイントを説明していきますね。
高校留学の費用を比較する上で、以下の4つが最も重要な費用項目になります。
1.現地高校に支払う授業料と滞在費(学校費用)の比較
2.海外旅行(留学)傷害保険費用
3.留学先までの航空券費用の比較
4.高校留学エージェントの手続き代行費用・現地サポート費用の比較
これらの費用項目のうち、見積書を比較してみると、2や3は記載していない留学エージェントもあります。
それぞれがどういう費用で、どう比較したらいいか、知っておくべきですよね。
それでは順番に1つずつ、各費用についてご案内していきます。
見積書をすでにお持ちなら、比較・検討するためにお手元にご用意を。
国別に比較、現地で人気の私立、公立の学校の年間学費
紹介をさせていただいた4つの費用の中で一番、金額が大きい費用です。
この費用に関しては、高校留学エージェントの比較では基本的に変わることがない費用ですね。
「学校費用を比較する」ということは「高校が私立高校なのか公立高校なのか」といった高校のカリキュラムや施設などを比較することを意味します。
早速、費用を比較していく…といってもさすがに比較する学校が多すぎますね。
そこで今回は私が高校留学で選ばれることの多い国、その中でも人気の地域ごとに、私立高校と公立高校を選びました。
それらの高校を比較表にして、学校費用も合わせて表記しています。
アメリカ公立高校留学は基本、交換留学で費用が安くおすすめ
公立高校:国内いずれかの高校 費用:約160万円 |
私立高校:カリフォルニア州リベットアカデミー 費用:約490万円 |
アメリカの公立高校へ留学生が進学を目的に留学することはできません。
ですが、1年間だけアメリカの公立高校に留学できる、交換留学という制度があります。
学校費用、および現地滞在費用が無料、必要なのは日本の留学エージェントに支払う手続きに関する費用のみ。
こうした理由からこれから紹介する他の国に比べても費用が非常に安くなっています。
交換留学に参加するには英語力が必要ですが、人気の高いアメリカにリーズナブルな費用で留学できるので、おすすめですよ。
公立の学校は教育委員会への申し込み、大人気のカナダの場合
公立高校:ブリティッシュコロンビア州、デルタ教育委員会 費用:約220万円 |
私立高校:ビリティッシュコロンビア州、ブルックスショーニガンレイク 費用:約485万円 |
カナダの公立高校へ留学するには、学校に申し込むのではなく、基本的に地域の教育委員会に出願します。
通いたい学校をリクエストとして出すことはできますが、英語力や出願の順番によって学校が決まるため、人気の高い教育委員会は前年の11月~12月にはいっぱいになることも。
お早目のご検討、ご相談が必要です。
卒業目的なら語学学校で英語力アップが必須、オーストラリア
公立高校:シドニー、シドニーセカンダリーカレッジ 費用:約260万円 |
私立高校:シドニー、ザ・ヒルズ・グラマー・スクール 費用:約630万円 |
オーストラリアに進学・卒業目的で高校留学をするには、英語力が必要です。もし、定められた英語力が証明できない場合には、現地の語学学校で高校留学準備コースに参加する必要があります。
予め目標を立て、中学校在学中にしっかりと英語の勉強をしておく必要があります。
学校単位で出願可能、ニュージーランド高校留学費用について
公立高校:オークランド郊外、プケコへハイスクール 費用:約220万円 |
私立高校:オークランド、クリスティンスクール 費用:約450万円 |
ニュージーランドへ高校留学するには、現地の各学校へ直接出願することになります。
海外からの留学生のため、英語レッスンを用意している学校から、進学率の非常に高い高校までその種類はさまざまです。
もしニュージーランド高校留学をお考えなら、日本の学校の夏休みとその前後を利用した、「1学期留学」を試してみてはいかがでしょうか。
イギリスは私立進学、または公立カレッジでの勉強となります
公立高校:ケンブリッジ、ケンブリッジリージョナルカレッジ 費用:約250万円 |
私立高校:ケンブリッジ、アビーカレッジケンブリッジ 費用:約450万円 |
イギリスの公立高校には基本的に留学生が参加することはできません。私立の学校を目指すか、または日本で英語の勉強を頑張って公立カレッジで現地大学進学に必要となるAレベルというカリキュラムを優秀な成績で修了する必要があります。
上記の高校留学費用一覧をご覧いただくとお分かりいただけますが、公立高校の費用比較でも220万円~260万円となってますね。
(アメリカの「交換留学」は特殊なものなので対象外にしています)
公立高校を比較する際の注意点は以下ですね。
・ロケーション(都市部なのか比較的田舎なのか)
・生徒数(大規模~小規模)
・英語コースがあるか
・学校スタッフの面倒見が良いか
・部活動(スポーツや音楽)で希望するものがあるか
希望を伝えれば、高校留学エージェントが学校をいくつか選びます。
大事なのは本当に行きたい学校かどうか。
すすめられるがまま、まあいっか。はダメ、絶対。
次に私立高校を比較すると400万円~630万円という費用が1年あたり必要。
私立高校は日本と同じく(ケタが違いますが…)、比較的費用が高額です。
でも私立高校だから高いだけではなくて、その費用なりのメリットがちゃんとあります。
私立は公立より費用が高い、でもおすすめできる理由がある
・授業を受けるときの1クラスの生徒数が公立高校と比較して少ない
→教師の目が生徒ひとりひとりに届き、生徒も授業中にどんどん質問することが可能
・生徒1人あたりに対応する学校スタッフの数が公立高校と比較して多い
→ケガや病気に迅速に対応、学内の監督・セキュリティも万全で安心
その他、国際バカロレアなどのより高度な教育プログラムが受けられる、学生寮滞在が可能などの理由から、費用が高くても私立高校を選ぶ人は少なくありません。
学校費用はこうした点に注目しながら比較しましょう。
次は海外旅行(留学)傷害保険について。学校を見比べて渡航を決めた後、場合によっては「必須」となるこの費用、なぜ「必須」なのか、理由と合わせて比較していきましょう。
短期夏休み留学でも長期進学でも、保険には加入してください
高校留学をしていて、もしケガをしたら、または何かの病気になってしまったら…
海外で病院に行くと、ものすごくお金がかかるというお話を、旅行好きな方は聞いたことがあるのではないでしょうか。
高校留学中も同じ、ケガや病気をすれば病院に行きますが、保険なしに払っていたら恐ろしい金額になりますよ。
そこでそうした医療費やその他をカバーする海外旅行(留学)傷害保険費用の登場となります。
高校留学では、国や地域によって現地の医療保険に加入が可能な場合もあります。
加入できない場合は、海外旅行(留学)傷害保険に必ず入らなければなりません。
現地医療保険に入れたら、海外旅行(留学)傷害保険はいらないわけね、と思ったそこのあなた。
海外の医療保険のみだと、症状の説明や医療費の申請など英語ですることになりますよ?
高校留学エージェントは現地の医療保険に加入できても、海外旅行(留学)傷害保険のサービス内容と比較をした上で、加入を薦めます。
その理由がこちら。
・何かあったら24時間、日本語で対応してくれる緊急連絡先がもらえる
・指定病院であれば、医療費の支払いがない
高校留学で現地滞在中、万が一のとき、日本語で相談できる
例えば夜の遅い時間に突然、急な腹痛に襲われた場合。
ホストファミリーも心配そうに「大丈夫?どうしたの?」と声をかけてくれるものの、英語で「お腹がさしこむように痛い…」とはなかなか言えません。
項目1の24時間、日本語対応があれば、日本語で説明し、何をどうすれば良いか、どの病院にいけば良いか説明してくれるので、安心できますよね。
高い現地医療費用を支払わずに済みます
さらに「海外の医療費が日本と比較して高い」ことはすでに触れましたが、高額の現金を海外で持ち歩きたくないし、すぐに用意できるかわからない。
そんなときも安心、指定病院でお金を払わず治療を受けられます。
では実際に海外旅行(留学)傷害保険の費用を、期間別に比較してみましょう。
インターネット申し込みでお得な割引もあることで人気のAIG損保がオススメしている、高校留学に必要な保険内容をカバーしているゴールドプランという商品の費用比較表です。
こちらは平均よりもややお高めのプラン、その分補償内容もしっかりしていますが予算に合わせて他のコースもご利用可能です。
渡航先は北米、オセアニア、ヨーロッパどこでも同じ金額になっています。
期間別、海外旅行(留学)保険の費用一覧表
傷害死亡 3,000万円 |
傷害後遺障害 90万円~3,000万円 |
疾病死亡 1,000万円 |
治療・救援費用 無制限 |
緊急歯科治療用 10万円 |
個人賠償責任 1億円 |
生活用動産 対象外 |
航空機寄託手荷物遅延 対象外 |
航空機遅延費用 2万円 |
携行品 30万円 |
旅行事故緊急費用 5万円 |
保険費用 30,010円 |
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傷害死亡 3,000万円 |
傷害後遺障害 90万円~3,000万円 |
疾病死亡 1,000万円 |
治療・救援費用 無制限 |
緊急歯科治療用 対象外 |
個人賠償責任 1億円 |
生活用動産 50万円 |
航空機寄託手荷物遅延 1億円 |
航空機遅延費用 2万円 |
携行品 対象外 |
旅行事故緊急費用 対象外 |
保険費用 68,690円 |
---|
傷害死亡 3,000万円 |
傷害後遺障害 90万円~3,000万円 |
疾病死亡 1,000万円 |
治療・救援費用 無制限 |
緊急歯科治療用 対象外 |
個人賠償責任 1億円 |
生活用動産 50万円 |
航空機寄託手荷物遅延 1億円 |
航空機遅延費用 2万円 |
携行品 対象外 |
旅行事故緊急費用 対象外 |
保険費用 144,330円 |
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傷害死亡 3,000万円 |
傷害後遺障害 90万円~3,000万円 |
疾病死亡 1,000万円 |
治療・救援費用 無制限 |
緊急歯科治療用 対象外 |
個人賠償責任 1億円 |
生活用動産 50万円 |
航空機寄託手荷物遅延 1億円 |
航空機遅延費用 2万円 |
携行品 対象外 |
旅行事故緊急費用 対象外 |
保険費用 276,430円 |
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高校留学エージェントから現地医療保険の内容について説明を受けた上で、海外旅行(留学)傷害保険と比較して加入を検討してみましょう。
ちなみに海外旅行(留学)傷害保険は「日本出発後の加入はできません」、注意が必要です。
保険の比較や加入手続きは出発の1週間前までに済ませておいてくださいね。
さて次は比較がとても簡単になった、航空券の費用比較について。
国際航空券は入学許可書受け取り、学生ビザが発給されてから
旅行する人も、そうでない人もみんな知ってる旅行・航空券の比較サイト。
とても便利に費用の比較ができるようになりましたが、ここで紹介するのは「高校留学のための」航空券の選び方とその比較方法です。
早速、「高校留学のための航空券選びと比較」のポイントを3つ、絞ってみました。
1.直行便か乗り継ぎ便かを比較
2.日系航空会社かどうかの確認
3.航空券を販売する旅行会社を比較
乗り継ぎ便ではなく、直行便を選ぶメリット
その1、直行便と乗り継ぎ便の比較ですが、高校留学が初めての海外なら迷わず直行便を選びたいところ。
乗り継ぎ便だと、未成年者がろくに言葉も通じない中、次に利用するフライトの出発までに、決められた場所に移動するんですよ?
空港でのアナウンスも他の言語、周りはみんな外国人…そんな環境下で次に利用するフライトに合わせてゲートを移動。
しかもそのゲートは予定なく変わることさえあるわけです。でも「直行便」ならそれはありません。
比較するまでもなく、そうした「乗り継ぎという手間・心配」がないので「直行便」の方が高くなります。
高校留学がはじめての海外なら、日本系の航空会社を
その2、日本の航空会社かどうかの比較は、客室乗務員が日本人、または日本語が話せれば、高校生の単身渡航でも安心できますね。
英語が得意で外国人が相手でも怖がらず話せるなら、海外の航空会社でも良いでしょう。
日系航空会社は海外の航空会社と比較するとやや割高になります。
実際の費用比較をしてみます。
例として、人気の高いカナダ・バンクーバーに9月の新学期から参加するための航空券を比較、探してみましょう。
条件:夏休み8月中旬出発 東京―バンクーバー間の航空券
直行便/乗り継ぎ便:直行便 |
日本の航空会社:YES |
航空券代:約28万円 |
直行便/乗り継ぎ便:直行便 |
日本の航空会社:NO |
航空券代:約25万円 |
直行便/乗り継ぎ便:乗り継ぎ便(+ESTA事前申請必要) |
日本の航空会社:NO |
航空券代:約19万円 |
2018年02月15日時点
直行便・日系航空会社を利用した場合の費用と、乗り継ぎ便で日本以外の航空会社を利用する場合の費用比較をすると、最大で9万円も費用の差がでるわけです。
「安心」を買う、という発想に近いものですね。
旅行会社選びと国際航空券をおトクに購入するタイミング
その3の旅行会社比較ですが、比較サイトで買うもよし、家の近くの旅行会社さんでも良し。
ただ、同じ日、同じフライトを利用する場合でも、支払う金額を比較すると差が出ます。
「発券手数料」という項目を比較してみましょう、それが「旅行会社比較」による差額を生みます。
A社(日本航空直行便、オンライン):約28万円 |
B社(日本航空直行便、オンライン):約29万円 |
差額:約1万円 |
上記の費用比較の金額は2018年2月15日に比較サイトの情報です。
実際の金額は「航空券を購入するタイミング」で問合せ、比較をした上で確認しましょう。
留学する場合の航空券の費用の比較、購入にあたっての注意点があります。
「早く買えば安い、先に比較して買っておきたい」。
その気持ちは分かります、分かるんですよ?でも留学するためには様々な準備あります。
・学生ビザが必要な留学の場合
→学生ビザが無事、発給された後に比較・購入
学生ビザは国によって異なりますが申請してから発給まで2週間以上かかります。
・ビザが不要な留学の場合
→学校の入学許可、それから滞在先の手配確認書が届いた後に比較・購入
航空券購入のタイミングは上記を参照にして、比較・検討をはじめてください。
日本人が学生ビザを申請すると、比較的すんなり発給されることが多いです。
しかしそれでも、システムエラーなどで時間がかかることが起こりえます。
先に航空券の比較・購入してしまった後にこんな事があったらどうなってしまうのか。
・購入した旅行会社にキャンセルを申し出るが、返金がほとんどない
・急いで買い直そうにも、出発日が近いので比較しても高い航空券しかない
「格安航空券」費用のぶんだけ、損をしてしまう可能性があるので注意が必要です。
以上が高校留学のための航空券比較ポイントと、購入タイミングのご案内です。
最後は一番気になる?高校留学エージェントで最も差が生まれる手続き代行・現地留学サポート費用について。
留学エージェント、現地サポートに必要な料金について
お待たせいたしました、高校留学に関する費用を比較する上で、2番目に大きな割合を占め、高校留学エージェントそのものの比較で差がでる項目、それが「手続き代行・現地サポート費用」です。
2番めに大きな割合を占めながら、この費用について高校留学エージェントのウェブサイト上ですぐに見つけることがなかなか出来ません。
そもそも「手続き代行」とか「現地サポート」って何なの?という声が聞こえてきそうなので、それぞれについて簡単な説明をさせてください。
「手続き代行」は、現地高校への出願の手続き、
それから学生ビザ申請のお手伝いもここに入ります。
あとは出発前の説明会なんかもここの一分になりますね。別記する会社もありますが「学生ビザ申請代行」もこの一部です。
「現地サポート」は、文字通り現地でいろんなことをサポートします。
例えば到着後に留学生活についての注意事項を説明、一緒に銀行口座を作りに行くなどです。
これらの費用比較ですが、「手続き代行費用無料!」なんて留学エージェントもあります。
実際に問い合わせたら、「手続き代行費用は無料ですけど、現地サポート費用は必要です」とのこと。
この会社の「現地サポート費用」が、他社の「手続き代行費用+現地サポート費用」と比較して「高い」のであれば意味がありません。
ここで、「高校留学とそのエージェント」について、知っておいていただきたいことが2つあります。
・高校留学は留学エージェント・現地サポートスタッフにとって、生徒ひとりひとりにかける時間も比較的長く、業務内容も濃い
・他の留学、語学留学や進学留学スタッフと比較して、高校留学スタッフは「総合的な知識、経験が必要」である
留学エージェントにとっても高校留学は「特別」だということです。
安心して高校留学に参加してもらうために相応のサービスの質を維持する必要があります。
これらを考えると、「完全無料」での案内は難しいということ、ご理解ください。
より質の高い高校留学により安全にご参加いただくためにも、これらを踏まえて比較・検討をするようにしましょう。
「手続き代行費用・現地サポート費用」が高いからダメと決めつけるのではなく、担当してくれる高校留学カウンセラーの質、現地サポートオフィスとの連携、これらが高校留学エージェントを比較するときに最も注目すべきポイントです。
高校留学手続き費用無料、でも要注意、外貨換算レート
あと1つ、高校留学エージェントで比較すべきポイントがあります。
それが「外貨換算レート」の比較。
留学エージェントによっては、外貨を計算するのに独自の「自社レート」を採用している会社があります。
このレートは、学校費用などの現地通貨を計算する際は、この「自社レート」で計算をして日本円にて請求しますよ、というもの。
「自社レート」を比較して2円の差があった場合。え?2円なら別に…と思ったら大間違いですよ!
例えば、30,000ドルの支払いで2円の差があれば、合計60,000円ほどの差が出てきます、ご注意を。
「手続き代行費用・現地サポート費用」が高校留学エージェントのサイト上で見つかりにくいのは、
金額が大きいとその点ばかりに目がいくことも理由です。
でも選ぶなら、費用も大切ですが、担当してくれるカウンセラーの質、現地サポートとの連携を重視し、
学校費用などの外貨を、日本円で支払う際の「自社レート」にも注目することを覚えておきましょう。
格安で人気、カナダ・ノバスコシアは本当におすすめ?
高校留学をするのにエージェント比較も大切ですが、費用で考えた場合に一番大きな割合を占める、「学校費用(授業料+滞在費用)」が安い高校はどこですか?
この質問も非常に多く受けます。
高校留学で人気が高いカナダ、その中で学校費用が安い地域がないか探してみたところ…
「ノバスコシア州教育委員会」が出ました。カナダの東海岸にある州ですね。
同じカナダでバンクーバー近くにある人気の「デルタ教育委員会」と費用比較表を作成してみました。
どちらも「公立高校」です。
カナダ高校留学で人気のデルタ教育委員会との費用比較
2018-19年費用(授業料、滞在費含む):約220万円 |
2018-19年費用(授業料、滞在費含む):約155万円 |
その差、実に約65万円!
カナダへの高校留学、で考えたらノバスコシア州教育委員会の高校留学費用は“安い”、というか“トップクラスに安い”ですね。
他の地域はデルタ教育委員会くらいの費用が必要です。
同じカナダの公立高校留学なのに、なぜこんなに差が出て安いのか。
またしても比較表を作ってみました。
あなたにとってもおすすめ?メリット・デメリットを見比べる
高校指定:教育委員会下で、リクエストが可能 |
日本人スタッフ:教育委員会に現在、います |
現地サポート:バンクーバー近郊なのでオフィス訪問も可能 |
フライト:日本からバンクーバーまでの直行便あり |
ホストファミリー:数が多いので変更も比較的すぐ可能 |
気候:日本・東京とほぼ同じ、雨季は雨が多い |
その他:日本人留学生が比較的多い |
高校指定:地域の教育委員会はリクエスト可能、高校は不可 |
日本人スタッフ:いません |
現地サポート:トロントなどからの遠隔サポート限定 |
フライト:必ずアメリカ、カナダいずれかの都市で乗り継ぎ |
ホストファミリー:数が少なく、希望しても学期終了まで待つことも |
気候:冬は最高気温でも氷点下、極寒になるので要注意 |
その他:他の地域と比較してもある程度の英語力がないと厳しい |
「安いには安い理由がある」、ノバスコシア州教育省の高校留学費用が安いのは、こんな理由がありました。
日本人で高校留学をするのに、最初から「英語?余裕。」という人はなかなか見かけません。
不安いっぱいで、現地サポートがしっかりしていて欲しい、という人がほとんど。
学校費用は安いものの、現地サポートが遠隔サポートであり、
電話・スカイプなどになる点、それからある程度の英語力がないと厳しいこと。
これらの点でノバスコシア州教育委員会は「英語が得意ではない日本人」にマッチしません。
でも、小中学校で英語ネイティブの友達や先生と英語で話すことが多く、
日常生活でも英語を使う機会に恵まれている。
そんな生徒さんなら、学校費用が安いノバスコシア州での高校留学でも楽しい留学にできるはずです。
費用が安い高校、教育委員会で選ぶなら、その環境や施設、状況をよく調べてから、
今の自分に本当にあっているかどうか考えましょう。
「安い」を理由に渡航、現地高校で困り1学期で費用の高い高校に転校、では費用総額が高くなるだけです。
できれば使いたい、中学生・高校生向けの奨学金
奨学金、というのは「勉強をするのに必要な費用を出します」というもので返済不要な給付型と、返済義務のある返済型があります。
残念なことに、高校留学のために応募できる奨学金ってそんなに多くはありません。
2014年、そんな高校留学の奨学金制度にも救いの手が。
「トビタテ留学JAPAN」という給付型奨学金です。
年齢、目的、期間に合わせて奨学金申請が可能、
採用されれば留学費用をカバーして高校生の間に留学ができます。
どれくらい奨学金が出るのか、プログラムごと見やすく比較表を作りました。
留学期間:14日~21日間 |
採用人数:新高校1年生 50名、新高校2・3年生 100名 |
奨学金支給額:オセアニア 320,000円、北米、欧州 360,000円 |
留学期間:14日~106日間 |
採用人数:90名 |
奨学金支給額:オセアニア 400,000円~890,000円、北米、欧州 450,000円~955,000円 ※期間によります |
留学期間:107日~365日間 |
採用人数:20名 |
奨学金支給額:授業料 300,000円、現地活動費(@月)オセアニア 120,000円、北米・欧州 140,000円、往復渡航費 200,000円 |
日本の国際化を目指して設立されたこの奨学金制度。
夏休みや冬休みの短期留学で応募した高校生の中からは、採用されました!という声もちらほら。
しかしながら学期単位、1年間の留学や、卒業留学になってくると、
奨学金として支給される金額も大きく、希望する生徒数も多いため、
採用枠に対しての競争が激しく、かなり狭き門になっています。
トビタテ留学JAPANが求める(=奨学金を給付してもらえる)人材とは、
「将来日本のグローバルリーダーとして世界で様々なことを学び、
ときに失敗しながらそれを乗り越え、色々なことに積極的に好奇心を抱き、
自分の考えをもって社会に貢献するため、何事にもチャレンジし続ける人」です。
その他に、留学中は現地でアンバサダーとして日本の素晴らしさを、帰国後は留学することの素晴らしさ、
そして学んできたこと広める「エヴァンジェリスト」としての活動をしてくれる人としていますね。
応募するにはこれらをふまえ、具体的な留学先やアンバサダー活動として何をするか、
その他、希望する留学が自分に適しているかを「自分の言葉」で、留学計画書に書いて提出してください。
その他にも、お住まいの地方自治体(都道府県、市町村)が給付型(返済しなくて良い)奨学金を用意していることもあります。
役所や学校の先生に相談してみましょう。
可能性はゼロではありません、費用を抑えて留学するためにも色々調べておくべきです。
もし英語に自信があるなら、ブリティッシュ・カウンシルでIELTS奨学金というものに応募できます。
応募要件にかなり高い英語力(英検やTOEICではなくIELTSというアカデミック英語のスコア)が必要です。
最近では高校留学の増加にあわせて、留学エージェントが独自の奨学金を用意していることもあります。
高校留学エージェントへの問合せやカウンセリングの際に「費用を抑えたいんですけど、奨学金ってありますか?」という一文を加えておくと良いですね。
高校留学をするにはいくら費用が必要か、まとめ
いかがでしたでしょうか。
高校留学にかかる費用を比較・検討する上で注目すべき費用の内訳、ポイントを紹介させていただきました。
お手元に高校留学エージェントからの費用見積書があるなら、早速、比較してみてください。
最後に復習です、以下の3つは留学エージェントに影響されない比較費用です。
・学校費用
・海外旅行(留学)傷害保険費用
・航空券
・手続き代行・現地サポート費用
・外貨換算レート
費用を比較したら、高校留学カウンセラーの質も確認してください。
高校留学を担当しているなら、事前の英語準備コースの紹介ができます。
また卒業留学なら、帰国後の国内進学や現地大学進学留学についても説明できます。
それから現地サポートは、緊急時の連絡網がしっかりとしていて、「担当者不在、後日の案内」などにならないよう高校留学エージェントと連携ができているかを確認しておきましょう。
あなたが「高校留学に必要な費用の総額に納得して」、「担当するカウンセラー・現地サポートへの信頼が出来たら」、その上で「お申込み」をしましょう。
最後の最後にもう一度、ご希望に叶う高校留学のためにも、ご検討はお早めに!